腰椎椎間板ヘルニアは手術する?しない?
おはようございます。めまい・不眠・雨降る前の体調不良など自律神経症状治療「かずひら鍼灸院」の吉田和平です。
今日は、サッカー女子ワールドカップ VSノルウェー ですね!体格差のある相手にいかにして戦うのか?楽しみです!頑張れニッポン!
話は変わりまして・・・
腰椎椎間板ヘルニアと診断された患者さんは、当院にもよく来られます。で、患者さんからよくうかがうお話が「手術するか?しないで様子をみるか?」ということなんですね。
私は、生理学的に、腰での神経圧迫により、腰痛や脚のしびれは起こらないと考えています。
(神経圧迫で起こるとすれば、痛みやしびれではなく麻痺だと考えています)
手術か?それ以外の保存療法か?を選ぶ上で参考になりそうなものがありましたので、以下、引用させていただきます。これは、日本内科学会の雑誌に掲載されている腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインからの抜粋です。
抜粋「臨床の場においては、MRIで椎間板の膨隆がみられることから椎間板ヘルニアと診断されたり、さしたる症状がないにもかかわらず外科的治療の必要性を宣告されたりすることも稀でない」
腰痛や、脚のしびれなどの症状がまったくない人でも、腰のMRIを撮ると、ヘルニアがあることが一定数あるということです。腰痛や脚のしびれの原因がヘルニアであると断言できない理由がここにあるんですね。
抜粋「この場を借りて、本症は自然退縮が認められる病気であるために保存的治療が原則であること、しかし、中には放置すると麻痺を遺残して予後不良の経過をとるものがあるため、診療にあたる者は手術適応のサインを見逃すことのないようにすべきことを強調したい。」
抜粋「椎間板ヘルニアが生じると生体反応としてその周辺に血管新生が起こり、活性化したマクロファージを中心にリンパ球などが浸潤することによって炎症が惹起され、TNF(tumornecrosis factor)-αなどの炎症性サイトカインの作用で様々な酵素が誘導されて椎間板ヘルニアを分解すると考えられている。ヘルニアが退縮に要する時間については明確にした報告はないが,2~3カ月で著明に退縮するヘルニアも少なくないとされ、特に大きなヘルニアや脱出型のヘルニアでは退縮しやすいとされている」
手術適応サインとして、排尿障害、排便障害、その他麻痺、日常生活に多大な支障をきたしている場合などが考えられます。が、それ以外については、原則保存療法(手術をせずに他の治療法)ということですね。
実は、手術した場合と、手術せずに保存療法を行った場合の、その後を追跡調査したデータがあります。それによりますと、10年後には、両者にほぼ差はないという結果でした。(10年後どころか、2年後には僅差だった)
ただ、この調査によりますと、手術した群は、術後の腰痛の改善・脚の痛みの改善が速やかだという報告があります。
腰椎椎間板ヘルニアで、手術するかしないかは、患者さんの年齢やお仕事や生活環境など、色々な要素を踏まえて考えなきゃいけないことですので、一概にどちらが良いとは言いにくいですが、原則保存療法。というのが最近の常識となってきています。
ご参考までに。
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