良性のめまいに対して
おはようございます。めまい・不眠・雨降る前の体調不良など自律神経症状治療「かずひら鍼灸院」の吉田和平です。
先日、友人家族と我が家で鍋を食べました。寒い冬に大勢(と言っても8人ですけど)で囲む鍋はいいですね!
さてさて、話はかわりまして・・・
今日はめまいのお話。
めまい感があって、色々検査もしてもらったけど、これと言って悪い部分は見つからなかった。という場合、重病じゃなくてよかったという安堵感もある反面、じゃあ、このめまい感は何が原因なんだ?どうすれば良いんだ?という疑問も残ります。TVでは、耳の中にある耳石が剥がれて動くことが原因と言っているし、インターネットでは三半規管の浮腫が原因なんてことも書かれてある。どちらにしても、どうすれば改善するのかはよくわからない・・・と、めまいでお悩みの方はこのような状況の方も多いかと思います。
めまいに関して、私は3年ほど前から研究チームに所属し、色々な試験を行ってきました。今日は、その経過と結果をお話してみたいと思います。
今回は、脳や神経に特に異常がない場合の、いわゆる「良性のめまい」という場合のお話です。
この場合、原因の多くは耳の中にある「三半規管」の不調だと考えらえています。耳石が剥げれて・・・とか内耳の浮腫や炎症が・・・というのも、全て三半規管に関わるお話なんですね。
三半規管は、体のバランスを感知する装置で、「あ、今体が右に傾いているな」という情報をキャッチし、それを脳に伝えているわけなんです。ですので、この三半規管に何らかの異常が起こると、体のバランス感覚を正常に感知できなくなり、めまいが起こるという仕組みです。
私達は、はりきゅう刺激がどの程度三半規管に影響を与えるのか(もしくは与えないのか)を調べるため、色々な試験を行ってきました。
試験の方法も多種多様ですが、主に、①ローラーはりを使って、耳たぶ際を刺激する。②患者役の人を回転椅子でくるくる回して仮想めまい状態を起こす。③ジャイロセンサ(体がどの方向にどれくらいのスピードで揺れたかを測定する機器)を用いて、体の揺れ具合を計測する。④ローラーはり刺激をした場合と、しなかった場合の体の揺れを比較する。
という上記方法で試験を行いました。
こんな感じのグラフになるのですが、グラフの線が大きければ大きいほど体の揺れが大きいということです。画像の左側のグラフが「無刺激」、右側が「耳たぶ際をローラーはりで刺激した場合」です。右側の方が体の揺れが少ないことがグラフを見ただけでもわかるかと思いますが、これを改善率にしてみると20%から34%ほど改善しているんです。これは、耳たぶ際を片側5分、ローラーはりで刺激した場合のデータです。
この1例だけですと「そんなの、たまたまじゃないの?」となってしまいますので、この試験をある程度の人数で試しました。その結果、昨年、ローラーはり刺激をした場合のほうが、体の揺れが有意(偶然ではなく)に減少するということを発見しました。そして、それを学術大会にて発表しました。そこからもまた試験を重ねた結果、新たな発見があり、今、学術大会での発表に向けて準備を進めています。
この試験は、まだまだ中途段階で、疑問点やツッコミどころもありますが、それでも、「耳たぶ際のローラーはり刺激がめまいを改善する可能性」を示唆していると考えられます。
まだまだ試験を重ね。より正確で役立つ情報を今後お知らせできるように頑張ります。
因みに・・・
こちらがローラーはりです。
めまいに対する刺激部位はこちらです。耳たぶのすぐ際です。ここを片側5分程度(なかなかに手が疲れると思います)1日何回という決まりはありませんので、時間がある時に何回でも行ってください。
皮膚をさすることが目的ですので、力は入れずに(圧はかけずに)行ってください。
というのが、私がおすすめする「めまいや体のふらつき」に対するセルフケアです。
それでは今日はこのあたりで失礼します。
今日も素敵な1日でありますように。
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